ホツマツタヱ5文 ワカの枕詞の文:イサナギの黄泉辺境訪問【7】
現代語訳
・「その夜、イサナギは"カミユキ(夢・幽体離脱)"の状態となった(夢見か臨死体験の状態であろう)
・そこにはイサナミが居り、このように言い放たれた
・『あなたは真実を受け入れずに私に恥をかかせました
・私の恨みは、この8人のシコメ(鬼霊)に晴らさせましょう』
・そして、イサナミの手下のシコメがイサナギを追いかけてきた
・そこで、イサナギは剣を振りながら逃げつつ、途中で葡萄を投げつけた
・すると、シコメが葡萄に夢中になって足を止めたが、食べ終わるとすぐに追ってきた
・次に竹櫛を投げると、これも噛み、終わるとすぐに追って来た
・イサナギは桃の木に隠れて、桃の実を投げつけた
・すると、シコメは去って行った
・イサナギは、葡萄は緩く、櫛は黄楊櫛が良いと評価した
・そして、シコメを追い払った桃を"オフカンツミ※(穢神潰)"と名付けた
・その後、イサナギはヨモツヒラサカ(黄泉辺境)まで到り、そこでイサナミとコトタチ※(言立)をした
・まず、イサナミが このように言った
・『よかった、こうしてくれなかったら世が乱れ、日々千人の堕落した臣を殺さねばならないところでした』
・すると、イサナギは このように言った
・『よかった、例え毎日千人の臣を失うような事態になっても困らぬよう、我は日々千五百人の臣を育てていこう』
・こうして黄泉の辺境は、カキリイワ(この世と黄泉を隔てる出入口を結わえるもの)となった
・イサナギはこれを霊還しの守と称し、妻の死を悔やみながらモトツミヤ(肉体)に帰った」
用語解説
・オフカンツミ:イサナミが放ったシコメを撃退した桃であり、『古事記』でいうオオカムヅミに当たる
・コトタチ:言を発することで、宣言や宣誓を意味する(ここではトホコノミチを守護する決意を象徴するとされる)
原文(漢字読み下し)
・その夜(よ)また 神往(かみゆ)きみれは
・要真(かなまこと) 容(い)れす恥(はち)見(み)す
・我(わ)か恨(うら)み 鬼霊(しこめ)八人(やたり)に
・追(お)わしむる
・剣(つるき)振(ふ)り逃(に)け
・葡萄(えひ)投(な)くる 鬼霊(しこめ)取(と)り食(は)み
・更(さら)に追(お)ふ 竹櫛(たけくし)投(な)くる
・これも噛(か)み また追(お)ひ来(く)れは
・桃(もも)の木(き)に 隠(かく)れて桃(もも)の
・実(み)を投(な)くる てれは退(しりそ)く
・葡萄(えひ)緩(ゆる)く 櫛(くし)は黄楊(つけ)好(よ)し
・桃(もも)の名(な)を 穢神潰(おふかんつみ)や
・イサナミと 黄泉辺境(よもつひらさか)
・言立(ことたち)す イサナミ曰(いわ)く
・麗(うる)しや かく為(な)ささらは
・千頭(ちかふ)を 日々(ひひ)に縊(くひ)らん
・イサナギも 麗(うる)しや 我(われ)
・その千五百(ちゐも) 生(う)みて誤(あやま)ち
・無(な)き事(こと)お 守(まも)る
・黄泉(よもつ)の
・辺境(ひらさか)は 生(い)き絶(た)ゆる間(ま)の
・限(かき)り結(いわ) これ霊還(ちかえ)しの
・守(かみ)なりと 悔(く)みて帰(かえ)る
・元(もと)つ宮(みや)
現代語訳文の目的・留意点
・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
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