現代語訳

・その後、クシヒコはヤマトヤマベに殿を造った
 ・その時の齢は既に12万8100歳であった
・故に区切りをつけた後の忠は、トヨケノリ※を守ることである
 ・"タマノヲ※"を入れてスヘラキ(皇)の代々を守護する"のはアメノミチ(和の道)である
 ・ミモロヤマに洞を掘り、アマノサカホコ(和の逆矛)を曝け出したまま中に入った
 ・そして、静かに時(和の道が衰えて再興を要する時)を待った
 ・なお、真直ぐなる主を見分けるため、真直ぐな印の杉を植えた
ヤマトヲヲコノミタマカミの元(親)であるヒノワワケミ(アマテル)は、このような詔を残していた
 ・オオモノヌシは、上(親)に継ぐべし(親から子に継げの意)
・この詔により、コモリ尊オオモノヌシを引き継ぎ、副モノノベはトマミ※となった
 ・また、コトシロヌシツミハとなり、皆でニニキネ御子の守護を司った

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用語解説

・トヨケノリ:世を離れて神となり、地上界を守るというトヨケが取った方法を指す
・タマノヲ:"魂(霊魂)と魄(肉体)の結合部分"や"心(精神)"といった意味合いを指す
・トマミ:クマノクスヒの子。『旧事紀』では額田部湯坐連らの祖とされる
・ツミハ:コモリの二男で、コモリのコトシロヌシとなる。『旧事紀』のツミハヤエコトシロヌシに当たると思われる

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原文(漢字読み下し)

・クシヒコは 大和山辺(やまとやまへ)に
・殿造(とのつく)り 齢(よ)お考(かんか)えは
・年(とし)すてに 十二万八千百(そふよろやちも)
・際(きわ)あれは 後(のち)の守(まもり)は
・トヨケ法(のり)

・霊(たま)の結(を)入(い)れて
・皇(すへらき)の 弥々(よよ)守(まも)らんは
・和(あめ)の道(みち)

・ミモロの山(やま)に
・洞掘(ほらほ)りて 和(あま)の逆矛(さかほこ)
・放(さ)けなから 入(い)りて静(しつ)かに
・時(とき)お待(ま)つ

・直(す)くなる主(ぬし)お
・見分(みわ)けんと 直(す)くな印(しるし)の
・杉(すき)植(う)ゆる

・ヲコのミタマの
・神(かみ)は元(もと) 日輪分身(ひのわわけみ)の
・言宣(ことのり)も 上(あめ)に継(つ)くとて
・コモリ尊(かみ) 副(そえ)モノノベは
・トマミなり コトシロヌシは
・ツミハなり ニニキネ御子(みこ)の
・守(まも)りなりけり

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります