ホツマツタヱ14文 代嗣祈る宣言の文:カスガカミ、コモリカミ、カッテカミの由来【7】
現代語訳
・アマテルは、代嗣子を求めて乞う者に詔した
・「我が神霊を招き入れよ(太陽の霊を取り込むべし)
・ト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メのクニハミチノフウツハモノ(地は神霊の器物)
・そのため、招けば当然に現れて、ハタレを破れば障りも無し
・よって、身に心が成ればカミココロとなり、恵みによって木に果実が得られるのである
・これは妹背の道の調和に適うものである」
・アマテルが詔を諸人に申せと言ったとき、カスガが立って拝み謹み、心のままに歌を歌った
・『陽陰を結ぶ このタミメによって劣を正せば、宿るヲナカの子は見事(優れた状態)に成る
・その子は真直ぐで父母のナヱの代嗣の子となるに違いない』
・カスガは、この歌を3度歌った
・すると、ミホヒコも立ち、思うことを歌にして歌った
・『子を乞う妹背の和合により、コモリク(宿った子)を守り育てるタラチネの守となろう』
・ミホヒコは、この歌を3度歌った
・すると、ヤスヒコも立ち、思うことを歌にして歌った
・『平穏に熟した母のミトリコをカツテ(利き手)にかけて生ませましょう』
・ヤスヒコは、この歌を3度歌った
・これを聞いたアマテルは詔をした
・「カスガワカヒコは一奮(一途に奮闘するさま)を讃えられ、アマノコヤネ※の名を負うべしと命じられた」
・そしてカスガカミ(春日尊)のヲシテを賜った
・また、ミホヒコは36子を養育した心を讃えられ、コモリカミ(子守尊)のヲシテを賜った
・また、ヤスヒコは出産を助けることを業と為せと命じられ、カッテカミ(勝手尊)を賜った
・アマテルは、最後に諸守に対する詔をした
・「代嗣を願うときは我が歌と、コヤネ、コモリ、カツテの歌を思い出すがよい
・これらは陽陰の道に適った教えである
・民も必ず、これを忘れてはならぬぞ」
・このとき、八百万神も諸民も教えを聞いていた
・これが八千度の子種を得る言が定め、千度敬う宣言である
用語解説
・アマノコヤネ:カスガの尊名。後にタケミカツチの娘と結婚する。『記紀』でいうアメノコヤネに当たる
原文(漢字読み下し)
・代嗣(よつき)もかもに
・御言宣(みことのり)
・我(わ)か心(こころ) 招(まね)けトホカミ
・ヱヒタメの 国(くに)は道展(みちの)ふ
・器物(うつはもの) 招(まね)かは諾(うえ)に
・現(あらは)れて ハタレ敗(やふ)れは
・障(さは)り無(な)し 実(み)の直(すか)成(な)れは
・上心(かみこころ) 恵(めく)みて木(はな)に
・実(み)お得(う)るそ 妹背(いせ)の教(をし)ゑの
・和(あめ)に応(こた)ゑて
・宣(のと)はこれ 諸(もろ)に申(もふ)せと
・仰(をを)す時(とき) カスガワカヒコ
・立(た)ち出(い)てて 拝(おか)み謹(つつし)み
・有(あ)る心(こころ) 申(もふ)せる歌(うた)に
・陽陰(あま)いのる この手拍(かしは)ゆ
・劣(おと)お直(す)く 宿(やと)る央中(おなか)の
・見事(みこと)成(な)る この子(こ)は真直(ます)く
・父母(たらちね)の 嘗(なゑ)の代嗣(よつき)の
・子(みこ)となりけり
・かく三度(みたひ) 歌(うた)ひますれは
・ミホヒコも 立(た)ち敬(うやま)ひて
・思(おも)ふこと 申(もふ)せる歌(うた)に
・子(こ)お乞(こ)ふる 妹背(いもをせ)の和(か)に
・隠(こも)りくの 子守(こも)り育(そた)てん
・タラチネの守(かみ)
・かく三度(みたひ) 歌(うた)ひますれは
・ヤスヒコも 立(た)ち敬(うやま)ひて
・思(おも)ふこと 申(もふ)せる歌(うた)に
・安々(やすやす)と 桜(さくら)の母(はは)の
・充(みと)り子(こ)を 勝手(かつて)にかけて
・いてや生(う)ません
・かく三度(みたひ) 歌(うた)ひますれは
・御言宣(みことのり)
・汝(なんち)ワカヒコ
・一奮(ひとふる)に アマノコヤネと
・名(な)にし負(あ)ゑ 賜(たま)ふヲシテは
・カスガ尊(かみ)
・またミホヒコが
・三十六子(みそむこ)を 養(ひた)す心(こころ)は
・実(み)に応(こた)え 賜(たま)ふヲシテは
・コモリ尊(かみ)
・またヤスヒコは
・安々(やすやす)と 取(と)り上(あ)く事(こと)を
・業(わさ)となせ 賜(たま)ふヲシテは
・カツテ尊(かみ)
・また諸守(もろかみ)に
・御言宣(みことのり)
・嗣子(つきこ)祈(いの)らは
・我(わ)か歌(うた)と コヤネとコモリ
・カツテ皆(みな) 陽陰(あめ)に応(こた)ふる
・教(をし)ゑなり 民(たみ)必(かな)らすも
・これな忘(わす)れそ
・この時(とき)に 八百万神(やもよろかみ)も
・諸民(もろたみ)も 教(をし)ゑを聞(き)きて
・八千度(せちたひ)に 子種(こたね)得(え)る言(こと)
・定(さた)まると 千度(ちたひ)敬(うや)まふ
・宣言(のとこと)そこれ
現代語訳文の目的・留意点
・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
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