ミカサフミ5文 春宮の文:オシホミミの誕生と五男三女の歌【4】
現代語訳
・この後、君は八民を潤わすために都を国の南に遷そうとした
・故にオモイカネを召して都を造営させ、成ればイサワに宮を遷した
・君がイサワに遷った後、ムカツヒメはフチオカアナのオシホヰ、即ちウブヤの耳にて御子を生んだ
・このオシホミノミコはオシヒト※という斎名を付けられて、民にカミアリのモチヰが与えられた
・その時、民はこのように歌った
・『先にモチコが生む御子はホヒの尊のタナヒト※ぞ
・次にハヤコが三つ子を生んだ
・一はタケコ※でオキツシマ姫ぞ
・二はタキコ※でヱツノシマ姫ぞ
・三はタナコ※でイチキシマ姫ぞ
・その後にアキコが生んだタタキネ※はアマツヒコネぞ
・その後にミチコが生んだハラキネ※はイキツヒコネぞ
・トヨヒメが北の内侍となって生んだヌカタダ※はクマノクスヒぞ(トヨヒメは最初は西の乙下侍)
・これで君の御子は総て、五男三女である』
・この後、南の殿には橘を植えてカグノミヤとし、東には桜を植えてウオチミヤとした
・そして君は自ら政を執り、あまねく恵んで民を豊かに治めた
・そして、御子のオシヒト(オシホミミ)を春宮(若宮)と成してハルココロ(春の如く、芽吹いて育つ心)を育てた
・これにより、民を慈しむ御祖となったのである
用語解説
・オシヒト(オシホミミ):アマテルとセオリツヒメの御子で、『記紀』でいうオシホミミに当たる
・タナヒト(ホヒ):アマテルとモチコの御子で、『記紀』でいうアメノホヒに当たる
・タケコ(オキツシマヒメ):アマテルとハヤコの御子で、『記紀』でいうタギリヒメに当たる
・タキコ(ヱツノシマヒメ):アマテルとハヤコの御子で、『記紀』でいうタギツヒメに当たる
・タナコ(イチキシマヒメ):アマテルとハヤコの御子で、『記紀』でいうイチキシマヒメに当たる
・タタキネ(アマツヒコネ):アマテルとハヤアキツヒメの御子で、『記紀』でいうアマツヒコネに当たる
・ハラキネ(イキツヒコネ):アマテルとミチコの御子で、『記紀』でいうイクツヒコネに当たる
・ヌカタダ(クマノクスヒ):アマテルとトヨヒメの御子で、『記紀』でいうクマノクスビに当たる
原文(漢字読み下し)
・君(きみ)は都(みやこ)お
・国(くに)の南(さ)に 移(うつ)すは八民(やたみ)
・潤(うう)くため オモヒカネして
・造(つく)らしむ 成(な)りてイサワに
・宮(みや)移(うつ)し
・ここに居(ゐ)ませは
・ムカツ姫(ひめ) フチオカ端(あな)の
・オシホヰに 産野(うふや)の耳(みみ)に
・生(あ)れませる オシホミの御子(みこ)
・オシヒトと 斎名(いみな)お告(ふ)れて
・神生(かみあ)りの 餅飯(もちゐ)賜(たま)えは
・民(たみ)歌(うた)ふ
・先(さき)にモチコか
・生(う)む御子(みこ)は ホヒの尊(みこと)の
・タナヒトそ ハヤコか三(み)つ子(こ)
・一(ひ)はタケコ オキツシマ姫(ひめ)
・二(ふ)はタキコ ヱツノシマ姫(ひめ)
・三(み)はタナコ イチキシマ姫(ひめ)
・然(しか)る後(のち) アキコか生(う)める
・タタキネは アマツヒコネそ
・然(しか)る後(のち) ミチコか生(う)める
・ハラキネは イキツヒコネそ
・トヨ姫(ひめ)は 北(ね)の内侍(うちめ)にて
・ヌカタダの クマノクスヒそ
・御子(みこ)すへて 五男三女(ゐをとみめ)なり
・南(さ)の殿(との)に 橘(たちはな)植(う)ゑて
・橘(かく)の宮(みや) 東(き)に桜(さくら)植(う)ゑ
・大内宮(うおちみや) 自(みつか)ら政(まつり)
・聞(き)こし召(め)す 遍(あまね)く民(たみ)も
・豊(ゆた)かなり
・御子(みこ)オシヒトお
・春宮(はるみや)と なすは生(い)き活(い)く
・春心(はるこころ) 民(たみ)慈(いつ)しむ
・御祖(みをや)なりけり
現代語訳文の目的・留意点
・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
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