ホツマツタヱ38文 ヒシロの代 クマソ打つ文:熊襲の謀反(日向のクマソ討ち)【12】
現代語訳
・(景行)12年(上鈴799年)
・11月、ヒウガタカヤに至ってそこに仮宮を設けた
・そこで、君と臣らは熊襲討ちについて会議を開いたとき、君はこのように詔した
・「私が聞くところによれば、クマソの兄はアツカヤといい、弟をセカヤという
・これらとて所詮はヒトノカミ(非正規の頭領)であり、これを長として集まった者も結局は烏合の衆であろう
・故に矛先当たる者(具体的な政治指針を示せる者)は居ないのだ
・少々人数は多いが、民の障りを考えれば矛を枯らす(武力を以って討つ)のも止む無し
・故にこれらクマソを平定せよ」
・そのとき、臣の一人が進み出て このように申し上げた
・「クマソには、フカヤとヘカヤの二姫が居り、煌々しくも勇ましい娘であると言われております
・そこで、これらに貴重なヒキデモノを差し出して召し出し、この隙を窺って虜にするのはどうでしょうか?」
・この提案に君は「良かろう」と賛成し、衣を以って二姫を召しだして、御許を与えて恵みを与えた
・後に、二姫の姉のフカヤが「君の憂いを私が晴らしましょう」と提案した
・そしてフカヤは兵を連れて屋に帰り、酒宴を開いて皆に酒を振る舞った
・父のアツカヤが酒に酔って臥した時、まず父の弓弦を切っておき、後に父を殺した
・これを成したフカヤが皇に報告すると、皇はシム(新族)を殺したことを憎んで処刑した
・そこで妹のヘカヤは、叔父のセカヤの子のトリイシカヤと結婚させた
・これによってトリイシカヤをソノクニの国造とした
・その後、君は筑紫の平定が成るまでタカヤノミヤに6年間も座した
・そして、ミカハセヒメがウチサマの時に生んだ御子のトヨクニワケを親王とした
・これによって母子ともに日向に留まらせ、日向の国造とした
用語解説
原文(漢字読み下し)
・十一月(ねつき)に到(いた)る
・仮宮(かりみや)は 日向(ひうか)高屋(たかや)そ
・十二月五日(しはすゐか) クマソお議(はか)り
・御言宣(みことのり) 我(われ)聞(き)くクマソ
・兄(ゑ)アツカヤ 弟(おと)セカヤとて
・人(ひと)の頭(かみ) 諸(もろ)お集(あつ)めて
・長(をさ)とす 矛先(ほこさき)当(あ)たる
・者(もの)あらす 少々(ささ)人(ひと)と数(かす)
・多(さは)なれは 民(たみ)の傷(いた)みそ
・矛(ほこ)駆(か)らす 平(む)けんとあれは
・臣(とみ)一人(ひとり) 進(すす)みて曰(いわ)く
・クマソには フカヤとヘカヤ
・二娘(ふたむすめ) 煌々(きらきら)しくも
・勇(いさ)めるお 重(おも)き引手(ひきて)に
・召(め)し入(い)れて 隙(ひま)お窺(うかか)ひ
・虜(とりこ)にす 時(とき)に皇(すへらき)
・良(よ)からんと 衣(きぬ)に欺(あさむ)く
・二娘(ふたむすめ) 召(め)して御許(ゆる)に
・恵(めくみ)なす
・姉(あね)のフカヤか
・申(もふ)さくは 君(きみ)な憂(うれ)ひそ
・謀(はか)らんと 兵(つわもの)連(つ)れて
・屋(や)に帰(かえ)り 酒(さけ)おあたたに
・飲(の)ましむる 父(ちち)飲(の)み酔(ゑ)ひて
・臥(ふ)す時(とき)に 父(ちち)か弓弦(ゆんつる)
・切(き)り置(お)きて 父(ちち)アツカヤお
・殺(ころ)さしむ
・皇(すへらき)姉(あね)か
・シム絶(た)つお 憎(にく)み殺(ころ)して
・妹(おと)ヘカヤ 襲(そ)の国造(くにつこ)と
・叔父(おち)の子(こ)の トリイシカヤと
・因(ちな)ませて 筑紫(つくし)平(む)けんと
・六年(むとせ)まて 高屋(たかや)の宮(みや)に
・御座(おわ)します
・ミハカセ姫(ひめ)お
・内添(うちさま)に トヨクニワケの
・親王(をみこ)生(う)む 母子(ははこ)留(とと)まり
・国造(くにつこ)や
現代語訳文の目的・留意点
・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
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・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
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