ミカサフミ5文 春宮の文:トヨケ以後の根国の事情【2】
現代語訳
・その後、君が御出車に乗って帰ろうとするとき、残される民を憐れんで、自らこの地の政を執ることにした
・そうと決まれば、趣を告げるキギス(伝令)が飛んでムカツヒメ※に詔し、タカミ(都)にトヨケ神が祀られることになった
・そして、北局のモチコ、ハヤコ、アチコの三人をマナヰノハラの宮に送って仕えさせた
・この詔によって門出してミヤツノミヤに居る時に、君はチタル国を恵み、道を定めて治めた
・この後、ヤソキネ※の弟のカンサヒ※をマスヒト※(地方の代官)とし、根のシラウド※と共に治めさせた
・また、乙子(末子)のツワモノヌシ※とコクミ※を副え、北局の三人を留めて、君は帰って行った
・なお、去年よりソサノヲとアマノミチネ※がマナヰに向かい、御供をして帰って行った
・その年、5年(22鈴505枝5穂)の4月15日であった(ホツマツタヱでは「ネナト(10穂)」で5年ほど異なる)
用語解説
・ムカツヒメ:アマテルの内宮(正妻)のセオリツヒメを指す
・ヤソキネ:トヨケの子で6代目タカミムスビに当たり、カンミムスビともいう。『記紀』でいうカミムスビに当たる
・カンサヒ:トヨケの子で、ヤソキネの弟、ツハモノヌシの兄、アメオシヒの父に当たる
・マスヒト:中央から任命された地方の国を治める地方官を指す。『大祓詞』では天之益人(あめのますひと)と表記される
・ツワモノヌシ:トヨケの子で、カンサヒの弟に当たる
・クラキネ:アワナギの子で、イサナギ・ココリヒメの弟。アマテルに娘のモチコ、ハヤコを嫁がせている
・シラウド(シラヒト):クラキネ(モチコ、ハヤコの父)の妻にサシミメを推薦したことにより、根国の臣に成り上がった
・コクミ:サシミメの兄。下民出身だが、サシミメがクラキネの妻となったことにより、根国の副マスヒトに成り上がった
・アマノミチネ:カンミムスビの曾孫に当たり、ムラクモ (アメフタヱ) の兄に当たる
原文(漢字読み下し)
・後(のち)帰(かえ)えまさん
・御出車(みてくるま) 留(とと)むる民(たみ)お
・憐(あわれ)みて 自(みつか)ら政(まつり)
・聞(き)し召(め)す
・趣(おもむき)告(つ)ける
・キギスにて ムカツ姫(ひめ)より
・言宣(ことのり)し タカミに祭(まつ)る
・トヨケ神(かみ)
・モチコのスケと
・ハヤコ内(うち) アチコと三人(みたり)
・はや行(ゆ)けと マナヰの原(はら)の
・宮(みや)仕(つか)え
・言宣(ことのり)あれは
・門出(かとて)して ミヤツの宮(みや)に
・ある時(とき)に 君(きみ)の恵(めく)りに
・チタル国(くに) 道(みち)お定(さた)めて
・治(をさ)む後(のち)
・ヤソキネの弟(おと)
・カンサヒお マスヒトに根(ね)の
・シラウドと 兼(か)ね嘗(な)めさしむ
・また乙子(おとこ) ツハモノヌシと
・コクミ副(そ)ゑ 局(つほね)留(とと)めて
・帰(かえ)らんと
・去年(こそ)より向(む)かふ
・ソサノヲと アマノミチネと
・御供(おとも)して 五年(ゐとせ)の四月十五日(うもち)
・帰(かえ)ります
現代語訳文の目的・留意点
・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
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