ミカサフミ8文 埴纏りの文:宮造りの法【2】
現代語訳
・(そのとき、ニニキネはハサラの民に詔した)
・「ハサラの民(土木の民)よ、正に知るが良い
・まず、ヒキノリ(引き法)は地を平らげ、赤白黄の木綿を中に立てて奉るべし
・まず、真白の木綿を東北に立てよ
・また、赤白の木綿を西南に立てよ
・また、青白の木綿を東南に立てよ
・また、黄白の木綿を西北に立てよ
・そして、トシノリタマメ※、ヤマサカミ※、オコロノカミ※も地に祀るべし
・年月日々の神(守護神)はこれである
・それでも、もしヨコマが障りを成せば、アラカネノハでウツロヰノヲマサキミ※が錬るマサカリを成すべし
・このハカマロ(黄金)はハビキをなす
・ナマロ(鉛)・クロマロ(鉄)はアスハをなす
・アカマロ(銅)はヰクヰ、シロマロ(銀)は四方のツナガヰとなる
・キカマロ(横銅)は、衰えた土地に活を入れて改善する
・いずれも練り鍛えられたカナマロの厳しい鍛えがイクシマ・タルシマと共に恵みを巡らせる
・門はクシマト・トヨマトのイワマトノカミの"ユキ・ユキ"も行き至らせる
・ヲコヌノカミノホツマノリ(ニハリの宮造り法)は、その地に住まう主をも改善させる
・故に、たとえキネマ(鬼門)より来る邪霊に障害を受けても、ヘラ(凶方位)から屋に向かうカタタガフ(方違え)を成す
・また、粗金の埴を良く精錬して地に戻せば、守護神の恵みによって適うに至る
・このヤツクリノホツマノリ※は四隅に杭を打ち綱で囲み埴を直して、土地を栄して鍛える柱立てを成す(打杭・連垣・地引・栄地)
・室屋・宮殿・民の屋も、棟はタカマノハラまでもチギを互い違いに交差させれば障り無し
・下は千尋の礎に、柱は千度の根継ぐまで、敷き座す君の永らえを守るのはハサラノカミシツメ※である」
・こうして、スミヨシノイカスリ(住まいの改善)をヲコヌノカミ※の説く法とし、マツリノフミ※にて申し上げた
用語解説
・トシノリタマメ:トシノリ神 (ヱト守神) を治める者を指す
・ヤマサカミ:八方・屋を治める八神霊の総称
・オコロカミ:炎を吐く竜もどきとされ、ニニキネにオコロカミの名を賜って宮を守護することを命じられた
・ウツロヰノヲマサキミ:空を治める神を指す
・ヤツクリノホツマノリ:ニニキネが東国ニハリで、ヲコヌシに作らせた屋造りの法を指す
・ハサラノカミシツメ:土地を運営改善するカミをその地に祀ること
・ヲコヌシカミ:"宮造り法"と"埴纏りの法"を定めたクシヒコを指し、いわゆる「大国主」を指すと推定される
・マツリノフミ:陽陰(日月・神霊・魂魄)を祀る文を指し、アマテルが この世を去った後にアメノコヤネが書いたとされる
原文(漢字読み下し)
・ハサラの民(たみ)よ
・正(まさ)に知(し)れ 先(ま)つ引(ひ)き法(のり)は
・地(は)お平(な)らし 赤白黄(かしき)の木綿(ゆう)お
・中(なか)に立(た)て 真白(ましろ)の木綿(ゆう)お
・東北(きね)に立(た)て 赤白(かしろ)の木綿(ゆう)お
・西南(つさ)に立(た)て 青白(あしろ)の木綿(ゆう)お
・東南(きさ)に立(た)て 黄白(きしろ)の木綿(ゆう)お
・西北(つね)に立(た)て
・トシノリタマメ
・ヤマサ守(かみ) オコロの守(かみ)も
・地(は)に纏(まつ)り 年月(としつき)日々(ひひ)の
・守(もり)はこれ
・もしや汚曲(よこま)の
・障(さは)いせは あらかねの埴(は)お
・ウツロヰの 大将神(うをまさかみ)の
・マサカリや
・この真黄磨(はかまろ)は
・地引(はひ)なす 鉛磨(なまろ)・黒磨(くろまろ)
・栄地(あすは)なす 赤磨(あかまろ)打杭(ゐくゐ)
・白磨(しろまろ)は 四方(よも)の連垣(つなかゐ)
・黄赤磨(きかまろ)は 惰(た)る地(は)お奮(ふ)きて
・いかすれは
・すへて奮肥(ふくゐ)の
・金磨(かなまろ)の 難(なな)の鍛(きた)ひの
・イクシマや タルシマ守(かみ)と
・振(ふ)き擦(す)る 門(と)はクシ・トヨ
・イワマトの 守(かみ)の活(ゆ)き優(す)き
・優(す)き徹(とほ)る
・ヲコヌの尊(かみ)の
・ホツマ法(のり) 敷(し)き座(ま)す君(きみ)お
・いかすれは たとい東北(きね)魔(ま)に
・なすも 穢方(へら)より傾(きた)ふ
・方違(かたたか)ひ あらかねの埴(はに)お
・篤(と)く錬(ね)れは 守(かみ)の恵(めく)みに
・適(かな)ふ成(な)る
・この屋(や)造(つく)りの
・ホツマ法(のり) 打杭(ゐくゐ)連垣(つなかゐ)
・地引(はひ)して 栄地(あすは)奮肥(ふくゐ)の
・柱(はしら)立(た)て
・ムロ屋(や)・宮殿(みやとの)
・民(たみ)の屋(や)も 棟(むね)はタカマの
・原(はら)まても 千木(ちき)高知(たかし)りて
・障(さは)り無(な)し
・下(しも)は千尋(ちひろ)の
・礎(いしすえ)の 柱(はしら)は千度(ちたひ)
・根継(ねつ)くまて 敷(し)き座(ま)す君(きみ)の
・永(なか)らえお 守(まも)るハサラの
・守鎮(かみしつ)め
・これ住寄(すみよし)の
・いかすりお ヲコヌの尊(かみ)の
・説(と)く法(のり)と 祭(まつり)の文(ふみ)に
・申(もう)して申(もう)す
現代語訳文の目的・留意点
・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
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