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2016年5月17日火曜日

ホツマツタヱ16文 孕み謹む帯の文:子が出来ない理由(恨みの話)【5】

現代語訳

ヒメキミは再び問うた
 ・「民は子沢山なのに、守殿の子無きは何故なのですか?」
コモリは答えた
 ・「セオリツヒメノツツシミ(恐らくオシホミミ懐妊時を指す)に民は仕事に精を出しました
  ・働けば心が向いてホネアブラ(精液)が盛んになり、子を得やすくなるのです
  ・国守などは民のために心を尽くしているためホネアブラ減ってしまうので、子種を得るのは稀なのです
 ・高い身分は下が羨みますが、下は叶わねば掟を恨み、君を謗ります、これも仇でしょう(民の怨念の影響?)
  ・内宮(正室)の青侍(側室)のヤキモチによって、君の その気が冷めます
  ・また、君のコトシロ(側近)が忠(マメ)でありば、これを下侍が恨みます
  ・君の恵みもつい忘れ、恨み妬むのが庭桜(宮廷)です
 ・咲かずば知れよ(自分が咲かなければ気付けよ=君が子を生めないなら気付けよ)
  ・万民が恨んだ侍殿(局)、万桜を天に植えても愚かな女の妬みがイソラ※となり、金杖に子種が打たれて流れゆく
  ・あるいはカタワとなすのがイソラです(恨み・妬みの負の感情がイソラとなって祟りを為す)
  ・妬むその息は13,000回であり、群れれば鱗のあるオロチを成ります
  ・そのオロチが玉島の隙(女陰の隙間)を窺って、子壷に入って孕む子を噛み砕くが故に種が成らず、片輪を生むのです
  ・貧しき者は及ばぬ富を羨んで、恨みの仇がイソラとなって種を滅ぼします
  ・他人を妬めば、日に三度の炎を食らって身も痩せるでしょう
  ・妬むのも、妬まれるのも皆 咎です
 ・例えば、君に侍るアオメ(青侍)を五色の花とします
  ・君の心が青ならば青い花に寄り、黄ならば黄を愛で、赤なら赤を、白なら白を、黒なら黒を愛すでしょう
  ・このように、その時の心と同じものを合い求めます
  ・しかし、君の心と我が花の色が、合うのか合わないのかは知りえない
  ・なれば、恨んではならないのです
  ・もし避けられても、逸れること無く一途に仕えるべし
  ・もし召されても、その寵愛を幾度も畏れれば、恨みは生じません
  ・謹みとはこういうことです
 ・諸姫らは真に知るべし、色のある花を一度愛でても、早々に散れば塵の如く捨てられることを
  ・他所の花を召す時は、その花の繁栄の時であることを
  ・重ねて思え、満開の花も人も、時が移ろえば いつかは散る花となることを
  ・よって、恨まれる人は無いということを(恨んだところで解決せず、皆は同じ条件である)
 ・もし誤りを犯して人を恨み、その人の種が絶たれてしまえばミトカメ(己咎め)を受けるだろう(因果応報)
  ・しかし、被害を受けたその人は、まだ太刀持たず、杖も打たず、他人を打ち殺す故も無いのです
  ・女は一途に思えども、妬みを煩えば胸の火がオロチとなって子種を噛む
 ・その障害を除くのが代嗣文です
  ・ツツシムアヤ(謹む綾)の花と花は、ぶつかれば諸共に散ってしまう
  ・故に常に謹みを忘れてはならないのです」

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用語解説

・イソラ:人の恨みや妬みなどの低い想念が、生きた霊となったものを指す

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原文(漢字読み下し)

・またの問(と)ひ 民(たみ)は子多(こさわ)に
・守(かみ)・殿(との)の 子無(こな)きは如何(いか)ん
・コモリまた

・セオリツ姫(ひめ)の
・謹(つつし)みに 民(たみ)の為(な)す業(わさ)
・身(み)お砕(くた)き 働(はたら)くとても
・心(こころ)向(む)く 油(あふら)盛(さか)んに
・子(こ)お得(う)るそ

・国守(くにかみ)なとは
・民(たみ)のため 心(こころ)尽(つく)して
・油(あふら)減(へ)り 子種(こたね)稀(まれ)れなり

・高(たか)き身(み)は 下(しも)か羨(うらや)み
・叶(かな)はねは 掟(おきて)お恨(うら)み
・君(きみ)謗(そし)る これも仇(あた)なり

・内宮(うちみや)の 青侍(あおめ)のいふり
・気(け)を冷(さ)ます 傍(そは)のコトシロ
・忠(まめ)なれは これお下侍(さむめ)か
・恨(うら)むなり

・君(きみ)か恵(めく)みも
・つい忘(わす)れ 恨(うら)み妬(ねた)むの
・庭桜(にはさくら) 咲(さ)かすは知(し)れよ

・万民(よろたみ)の 恨(うら)めん侍殿(めとの)
・万桜(よろさくら) 天(あめ)に植(う)ゑてそ
・愚(おろ)か女(め)か 妬(ねた)むイソラの
・金杖(かなつゑ)に 子種(こたね)打(う)たれて
・流(なか)れゆく 或(ある)は片端(かたわ)と
・なすイソラ

・妬(ねた)むその息(いき)
・一万三千(ひよろみち) 群(む)れて鱗(うろこ)の
・オロチなす

・玉島(たましま)の隙(ひま)
・窺(うかか)ひて 子壺(こつほ)に入(い)りて
・孕(はら)み子(こ)を 噛(か)み砕(くた)く故(ゆえ)
・種(たね)成(な)らす 片端(かたわ)生(う)むなり

・貧(まつ)しきは 及(およ)はぬ富(とみ)を
・羨(うらや)みて 恨(うら)みの仇(あた)に
・種(たね)滅(ほろ)ふ

・他人(ひと)を妬(ねた)めは
・日(ひ)に三度(みたひ) 炎(ほのほ)食(く)らひて
・身(み)も痩(や)する 妬(ねた)む妬(ねた)まる
・みな咎(とか)そ

・喩(たと)えは侍(はへ)る
・青侍達(あおめたち) 五色(ゐいろ)の花(はな)そ
・その君(きみ)の 心青(こころあお)きは
・青(あお)に愛(め)て 黄(き)なるは花(はな)の
・黄(き)お愛(め)てし 赤(あか)きは花(はな)の
・赤(あか)に愛(め)て 白(しろ)きは花(はな)の
・白(しろ)に愛(め)て 黒(くろ)きは花(はな)の
・黒(くろ)に愛(め)す 同(おな)し心(こころ)に
・合(あ)い求(もと)む

・君(きみ)の心(こころ)と
・我(わ)か花(はな)と 合(あ)ふや合(あ)わぬや
・敢(あ)え知(し)らす

・てれは恨(うら)むな
・厭(あ)けらるも 上(ゑ)も辺(へ)も寄(よ)らす
・求(もと)むなり

・てれは召(め)すとも
・幾度(いくたひ)も 畏(おそ)れて後(のち)は
・恨(うら)み無(な)し 謹(つつし)みはこれ

・諸姫(もろひめ)ら 真(まさ)に知(し)るへし
・色(いろ)の花(はな) 一度(ひとたひ)愛(め)てて
・早(は)や散(ち)れは 塵(ちり)と捨(す)てられ
・他所(よそ)の花(はな) 召(め)す時(とき)はその
・花盛(はなさか)り

・つらつら思(おも)え
・満(み)の花(はな)も 人(ひと)も移(うつ)れは
・散(ち)る花(はな)そ 誰(たれ)指(さ)し恨(うら)む
・人(ひと)も無(な)し

・もし誤(あやま)れは
・種(たね)絶(た)ちて 己(み)咎(とか)めあれと
・その人(ひと)は また太刀(たち)持(も)たす
・杖(つゑ)打(う)たす 他人(ひと)打(う)ち殺(ころ)す
・故(ゆえ)も無(な)し

・女(め)は一途(ひとみち)に
・思(おも)えとも 妬(ねた)み煩(わつら)ふ
・胸(むね)の火(ほ)か オロチと成(な)りて
・子種(こたね)噛(か)む 障(さわ)り除(のそ)かん
・代嗣文(よつきふみ)

・謹(つつし)む綾(あや)の
・花(はな)と花(はな) 打(う)ては散(ち)るなり
・諸共(もろとも)に 常(つね)に謹(つつし)み
・な忘(わす)れそこれ

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります

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