現代語訳

・(景行)54年(上鈴841年)
 ・君が伊勢から帰って来る頃、ミワのタタネコ※はミヨノフミ(年代記)を編纂していた
  ・この文は、上代のホツマチ(秀真道)を以って40文を成したものであった
  ・これをクニナツ(オオカシマ※)に示せば、クニナツも同様のミカサフミを編纂した
  ・これらを互いに相示し、その見映えを話し合いながら訂正して、新たに改めた文を この二家から上げ奉った
 ・この文は昔、モノヌシ(クシミカタマ)が(ウガヤかタケヒトの)詔を承って作り始めたものである
  ・そして、これは阿波宮(琴平宮)に入れ置かれていた
  ・その目的は、後の代々の文(年代記)の内容がまちまちとなったり、見ない者が反目することを予見していたからであった
  ・故にこれを得て、まさに百千年の試みとして遥かなる奥の神道に入るべし
 ・このとき上鈴843年(景行56年)秋天日、これ(ホツマツタヱ)を奉る
  ・ミワの臣のスヱトシ(オオタタネコ)が畏れ多くも謹んで染る(編纂する)

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用語解説

・タタネコ(スヱトシ・オオタタネコ):オミケヌシの孫。オオミワ神の斎主。『ホツマツタヱ』の編者
・クニナツ(オオカシマ):アメノコヤネの後裔で伊勢神宮の斎主を勤める。『ミカサフミ』の編者。

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原文(漢字読み下し)

・この時(とき)に ミワのタタネコ
・御代(みよ)の文(ふみ) 編(あ)みて上代(かみよ)の
・ほつま道(ち)と 四十文(よそあや)成(な)して
・クニナツに 示(しめ)せは互(たか)ひ
・ミカサ文(ふみ) 見映(みは)え示(しめ)して
・あい語(かた)り 新(あら)たに染(そ)めて
・二家(ふたや)より 上(あ)け奉(たてまつ)る

・この文(ふみ)は 昔(むかし)モノヌシ
・御言宣(みことのり) 承(う)けて作(つく)りて
・阿波宮(あわみや)に 入(い)れ置(お)く後(のち)の
・代々(よよ)の文(ふみ) まちまちなれは
・見(み)ん人(ひと)も 予(あらかし)めにて
・な謗(そし)りそ 百千(ももち)試(こころ)み
・遥(はる)かなる 奥(おく)の神道(かみち)へ
・まさに入(い)るへし

・時(とき)上鈴(あすす) 八百四十三年(やもそみほ)の
・秋(あき)天日(あめか) これ奉(たてまつ)る
・ミワの臣(とみ) スヱトシ畏(おそ)れ
・謹(つつし)みて染(そ)む

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります