ホツマツタヱ12文 アキツ姫 天形の文:アマガツの活用法【2】
現代語訳
・(続いてカスガはアマガツ(天形)の活用法を説明した)
・「もしも、妬みに噛むときも、免れない恨みに悩まされても、アマガツを侍ると守ってくれるでしょう
・迫りくる死の怨念はアマガツが代わってくれるのです
・また、アレオニモノ(悪霊の類)を破った時、ソラハフコ(空の人形≒藁人形)に招き入れて封じるのです
・それを濯いで禊を為せば、鬼神を縛るウツワモノ※(器物)となるでしょう
・ソラハフコとは乾いた土に生えた藁で作るカンカツ※(神形)であり、布で作れば神を招きます
・なお、アキツヒメの歌には このようにあります
・『天形に 神賜れは 諸ハタレ 障りなすとも 君が身に 一度代り 忽ちに 立ち働きて 君が汚穢 厭免かるる 天形の守』
・(天形に神霊が降りれば、諸ハタレが障害を及ぼしても、君の身に一旦依り憑き忽ち働く、君の汚穢は天形の守護によって皆 免れるだろう)
・この歌を天形の腹に入れて作ると言います」
・そのとき、シホカミ※が「いずれの天形も先例のように働くのかね?」と問うた
・すると、カスガは答えた
・「そうではありません
・ただ、作るだけでは枯れ木同然、神霊あればこそなのです
・例えば、潮は塩気がありますが、きちんと計量しなければ塩はできません
・この天形も同じく、心をこめて作らなければ機能しないのです」
・以上でカスガによる天形の説明は終わった
・すると、シホカマをはじめとする諸人が褒めて、ハヤアキツヒメの功績を代々残すためにサツサノコヱを伝えた
・これが嫁入りの先乗りの天形である
用語解説
・ウツワモノ:エネルギーの入った器物の意
・カンカツ:神霊を形にしたもの(人形に対する神形を指す)
・シホカミ(シホカマ):オシホミミの重臣とされるが、詳細不明(シホツチとは異なると考えられる)
原文(漢字読み下し)
・もしも妬(ねた)みの
・噛(か)む時(とき)も 天形(あまかつ)侍(はへ)り
・免(まぬ)かるる もしも恨(うら)みの
・悩(なや)ますも 天形(あまかつ)侍(はへ)り
・斥(しりそ)くる 罷(まか)る恨(うら)みは
・天形(あまかつ)か 身(み)に攻(せ)め受(う)けて
・代(かは)るなり
・粗(あれ)・鬼(おに)モノを
・敗(やふ)るなら 空這子(そらはふこ)にて
・招(みそ)き入(い)れ 〆引(しめひ)き渡(わた)し
・水濯(みそ)きなせ 鬼神(おにかみ)縛(しは)る
・器物(うつわもの)
・空這子(そらほおこ)とは
・干土(ひつし)生(は)え 藁(わら)もて作(つく)る
・神形(かんかつ)は 布(ぬの)もて作(つく)り
・神招(かみまね)く アキツ姫(め)の歌(うた)
・天形(あまかつ)に 神(かみ)賜(たまわ)れは
・諸(もろ)ハタレ 障(さは)りなすとも
・君(きみ)か身(み)に 一度(ひとたひ)代(かは)り
・忽(たちま)ちに 立(た)ち働(はたら)きて
・君(きみ)か汚穢(をゑ) 厭(みな)免(まぬ)かるる
・天形(あまかつ)の守(かみ)
・この歌(うた)を 実腹(みはら)に込(こ)めて
・作(つく)るへし
・時(とき)にシホカミ
・また問(と)はく 何(いつ)れも右(みき)の
・如(こと)くかや
・カスガ答(こた)えて
・さにあらす 徒(たた)に作(つく)れは
・枯木(かれき)なり 神霊(みたま)あれはそ
・例(たと)ふれは 潮(しほ)の味(あち)あり
・計(はか)らねは 味無(あちな)し 焼(や)けと
・塩(しほ)成(な)らす この天形(あまかつ)も
・心味(こころあち) 入(い)れて成(な)すなり
・その時(とき)に シホカマ始(はし)め
・諸(もろ)褒(ほ)めて ハヤアキツ姫(め)の
・功(いさおし)お 代々(よよ)に遺(のこ)して
・颯々(さつさつ)の 声(こゑ)と楽(たの)しむ
・嫁入(よめい)りの その先(さき)乗(の)りの
・天形(あまかつ)そこれ
現代語訳文の目的・留意点
・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります
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