現代語訳

・これ故に二尊を思うネコエミチ※は成る
 ・オノコロシマのナカハシラを回る男尊が、唇を開けば"ア"の音より延べ続く
  ・故に御歌を編めば『あなにゑや』となるのであり、継いで付け足されれば口を塞ぎ、吹く息は蒸れて燻す"ウン"となる
 ・また、"ウン"から始まる継ぎ句は『うまし乙女に』、"おとめ"にと七音に当たるクニイツネとなる
  ・なお、留めの三音は『会いぬ』となる
 ・ここに女尊のヤワシウタは情けを合せて『わなにやし うまし男に あひき』とは、一歩譲って調和するミヤビである
 ・『吾往ぬ』と『吾退き』は顕著に違い、『あひき』『あいけり』でも良いということにはならない

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用語解説

・ネコエミチ:"陽と陰"・"骨と肉"の道、母音と子音の法、言語の体系などの意味合いを持つ

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原文(漢字読み下し)

・この故(ゆえ)に 二尊(ふたかみ)思(おほ)す
・音声道(ねこえみち) オノコロ州(しま)の
・中柱(なかはしら) 回(めく)る男尊(をかみ)の
・唇(くちひる)お 開(ひら)くあ音(ね)より
・延(の)へ続(つつ)く 御歌(みうた)お編(あ)みて

・あな熟(に)ゑや 継(つ)ゐて付足(ふた)つは
・口(くち)塞(ふさ)き 吹(ふ)く息(いき)蒸(む)れて
・燻(ふす)むうん うんに次(つ)ゐての
・継(つ)き句(うた)は うまし乙女(おとめ)に
・おとめにと 七音(ななね)に当(あ)たる
・地(くに)出(い)つ音(ね) 留(と)めは三音(みつね)の
・会(あ)いぬなり

・ここに女尊(めかみ)の
・和(やわ)し歌(うた) 情(なさ)け合(あ)わせて
・わな熟(に)やし うまし男(をとこ)に

・あひきとは 負(ま)けて和(やわ)しの
・ミヤビなり 吾往(あい)ぬ吾退(あひ)きの
・流(なか)れ際(きは) けりなお良(よ)くき
・如(こと)ならす

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります