現代語訳

・(アマテルは続けた)
・「諸民も良く聞くがよい
・常の食物の中でもソロ※(米)はサイワヒ(幸い・最愛)のものである
 ・次に鱗魚である
・鳥は火が勝ち過ぎているため ほとんど死ぬ、すなわち灯火を掻き立てて油を減らすようなものである
 ・つまり、火が勝ちすぎたものを食えば、命の油は早く減るのだ
・誤って三手(三つ名)の獣を食えば、肉は凝って縮み、空太りして命の油を減らし、気も枯れてやがて死ぬぞ
 ・もし食ったなら、2ヵ月半の間 スズシロ(大根)を食うべし
・二手(二つ名)の獣を食えば、生きていても腐臭が漂い、元つ神との関わりを断たれるだろう
 ・もし食ったなら、3年間の間 スズシロ、シラヒゲ(芹)、ハジカミ(椒)を食って垢を濯ぐべし」

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用語解説

・ソロ:ヒル・ヨルを受けて育つ繁殖物を指す(特にヒルに実る稲を指す)

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原文(漢字読み下し)

・諸民(もろたみ)も 良(よ)く聞(き)け常(つね)の
・食物(くいもの)は ソロは幸(さいわ)ひ
・鱗魚(うろこいお) 次(つき)なり鳥(とり)は
・火(ほ)が勝(か)ちて 殆(ほと)んと罷(まか)る

・灯(とも)し火(ひ)の 掻(か)き立(た)て油(あふら)
・減(へ)る如(こと)く 火(ほ)勝(か)ち命(いのち)の
・油(あふら)減(へ)る

・誤(あやま)り三手(みて)の
・獣(しし)食(は)めは 肉(しし)凝(こ)り縮(ちち)み
・空肥(そらこ)えて 身(み)の油(あふら)減(へ)り
・気(け)も枯(か)れて やかて罷(まか)るそ
・二月半(ふつきなか) スズシロ食(く)えよ

・二手獣(ふてしし)は 食(く)えは生(い)きても
・腐(くさ)り臭(くさ) 上(かみ)と中絶(なかた)ゑ
・忌蹴(いみこや)に 三年(みとせ)スズシロ
・シラヒゲも ハジカミ食(は)みて
・垢(あか)濯(そそ)け

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります