現代語訳

・これ以前、五月雨が60日降ったため、稲苗もミモチ(稲の病)に罹って痛んでしまった
 ・そこで筑紫に派遣されていた御使人(アメタネコ)が直り祓いの"カセフノマツリ※"を催行した
 ・その際、県主らも努めてオシクサの守りをすれば、これによって稲苗も甦った
 ・稲が健康になったことで皆は賑わい、これ故に"ホツミノマツリ※"を為した
・これより民のウフスナ(産土)には、スミヨシモノヌシナカトミを合せたナオリカミが祀られた
 ・また、宇佐にはイトウの三女神(宗像三女神)が祀られるようになった
・また、天君はヒコユキマツリノトミ(ウマシマチ)のスケ(輔・次官)と為した

<<前   次>>

用語解説

・カセフノマツリ:稲虫を祓うための祓いの儀式
・ホツミノマツリ:収穫祭を指す

<<前   次>>


原文(漢字読み下し)

・先(さき)に五月雨(さみたれ)
・六十日(むそか)降(ふ)り 稲苗(さなえ)みもちに
・傷(いた)む故(ゆえ) 遣(つ)くる御使人(をしかと)
・居直(いなお)りの 祓(はらひ)カセフの
・祭(まつり)なす 主(ぬし)ら務(つと)めて
・押草(をしくさ)の 守(まも)りに苗(なえ)も
・甦(よみかえ)り みあつく成(な)れは
・賑(にき)はいて 故(かれ)に果実(ほつみ)の
・祭(まつり)なす

・それより民(たみ)の
・ウフスナと 祭(まつ)るスミヨシ
・モノヌシと 中臣(なかとみ)合(あ)わせ
・直(なお)り神(かみ) 宇佐(うさ)にイトウの
・三女神(みめかみ)や

・また天君(あまきみ)は
・ヒコユキお 政(まつり)の臣(をみ)の
・輔(すけ)となす

<<前   次>>

現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります