現代語訳

・ある日、君は春日県主のチチハヤに詔した
 ・「私は昔 このヱ(ハラノヱ)を見たが、アテナテタカシ※と思い棄ててしまった
 ・今は山・沢の絵合わせは割札を合わすヨキシルシ(吉兆)
 ・ハラミヤマ(今の富士山)の吉き草も、500年前(上鈴50年頃=神武東征の頃)に焼け失せてしまった
 ・種も再び生える兆候、ニオウミが山を潤せば、チヨミグサ※も生えるだろう」
・君は、このように楽しんで語った

※ホツマによれば、神武東征の頃に富士山が焼け失せたとされる

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用語解説

・アテナテタカシ:"心当たりが無くて雲の上のもの"や"あまりに高貴で美しい姿に現実感が無い"のような意味
・チヨミグサ:ハラミ山(富士山)に生える長寿の草を指す(神武朝に当たる時代の富士山噴火により絶滅したとされる)

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原文(漢字読み下し)

・ある日(ひ)春日(かすか)に
・宣給(のたま)ふは 我(われ)昔(むかし)この
・絵(ゑ)お見(み)れと 宛無(あてな)て貴(たか)く
・これお棄(す)つ 今(いま)山(やま)・沢(さわ)の
・絵(ゑ)合(あわ)せは 割札(わりふた)合(あ)わす
・吉(よ)き兆(しるし) ハラミの山(やま)の
・吉(よ)き草(くさ)も 五百年前(ゐもとせまえ)に
・焼(や)け失(う)せし 種(たね)も再(ふたた)ひ
・生(な)る兆(しるし) ニオ海(うみ)山(やま)お
・潤(うる)ほせは 千齢見(ちよみ)る草(くさ)も
・生(は)ゆるそと 楽(たの)しみ給(たま)ひ

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります