現代語訳

・その後、ソサノヲイナタヒメを妻として男児であるオオヤヒコ※を儲けた
 ・男児が産まれたことから、早速 誓約の結果を報告しようと姉のヒルコが座すヤスカワに向かった
・ヤスカワにて、ソサノヲは「私は誓いの男児を儲けた、故に私は誓約に勝った」と宣言した
 ・すると、姉のヒルコはこの様に答えた
  ・「私には、お前の心は未だに穢れていると見える
  ・恥を自覚しなければ再び世の乱れを招くでしょう
  ・これで今までの過ちが許されると思ったら大間違いです
  ・さあ、早く帰りなさい」
ソサノヲヒルコの答えに恥を知り、根国に帰って行った
 ・その後、オオヤヒメ※ツマツヒメ※コトヤソ※を儲けて、しばらく隠れ住んだ

<<前   次>>

用語解説

・オオヤヒコ:ソサノヲとイナタヒメの長男。『古事記』でいう、オオヤビコに当たる(『日本書紀』ではイタケルか?)
・オオヤヒメ:ソサノヲとイナタヒメの長女。『日本書紀』でいう、オオヤヒメに当たる
・ツマツヒメ:ソサノヲとイナタヒメの二女。『日本書紀』でいう、ツマツヒメに当たる
・コトヤソ:ソサノヲとイナタヒメの二男。『古事記』でいう、ヤソカミに当たる(『旧事紀』ではコトヤソカミとある)

<<前   次>>


原文(漢字読み下し)

・イナタ姫(ひめ)して
・オオヤヒコ 生(う)めはソサノヲ
・ヤスカワに 行(い)きて誓(ちか)ひの
・男(を)の子(こ)生(う)む 吾(あ)勝(か)つと言(い)えは

・姉(あね)が目(め)に なお汚(きたな)しや
・その心(こころ) 恥(はち)おも知(し)らぬ
・世(よ)の乱(みた)れ これ皆(みな)それの
・誤(あやま)ちと 思(おも)えはむせふ
・はや帰(かえ)れ

・ソサノヲ恥(は)ちて
・根(ね)に帰(かえ)る 後(のち)オオヤ姫(ひめ)
・ツマツ姫(ひめ) コトヤソ生(う)みて
・隠(かく)れ住(す)む

<<前   次>>

現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります