現代語訳

・(タカマが成った後)
・諸が集まり(タカマの)故を乞えば、君(アマテル)サホヒコ※(ヤマクイ?)に詔した
 ・「私がタマキネ※(トヨケ)に聞いた話によれば、天地(陽陰)が未だに成っていない時にアメノミヲヤ※は息を吹き込んだ
 ・これにより、(陽陰が)際なく動きアモトカミ※(天元神)となった
 ・天元神は水に油が浮かぶように回り、空洞の中に陽と陰を連絡する実柱を立て、それを中心に回って陽と陰に分かれた
 ・泡・泥の泡は清くムネヲカミ(陽神)となり、泥は濁ってミナメカミ(陰神)となった
 ・そして、ヲ(陽・背)は軽くて清い天となり、メ(陰・妹)は重く凝ってクニノタマ(地球)となった
 ・また、背の宗(陽核)は日輪(太陽)となり、妹の鄙元(陰核)は月となった」

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用語解説

・サホヒコ:不詳だが、流れからヤマクイの斎名とも取れる(垂仁朝のサホヒコとは異なる)
・タマキネ(トヨケ):イサナミの父であり、5代目タカミムスビに当たる。いわゆる豊受大神に当たり、多大な功績を遺した
・アメノミヲヤ:陽陰を分け現す元であり、宇宙の根源神であるとされる
・アモトカミ:天の星となった49神の内、元座に座す「ト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メ」の8神を指す

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原文(漢字読み下し)

・諸(もろ)集(あつ)まりて
・故(かれ)乞(こ)えは 君(きみ)サホヒコに
・御言宣(みことのり)

・これタマキネに
・我(われ)聞(き)くは 天地(あめつち)未(いま)た
・成(な)らさるに アメノミヲヤの
・成(な)す息(いき)は 際(きは)なく動(うこ)く
・天元神(あもとかみ)

・水(みつ)に油(あふら)の
・浮(う)かむ様(さま) 回(めく)る空洞(うつほ)の
・その中(なか)に 天地(あめつち)届(とと)く
・実柱(みはしら)お 回(めく)り分(わ)かるる
・泡(あわ)・泥(うひ)の

・泡(あわ)は清(きよ)くて
・宗陽神(むねをかみ) 泥(うひ)は濁(にこ)りて
・鄙陰神(みなめかみ)

・陽(を)は軽(か)ろ清(きよ)く
・天(あめ)と成(な)り 陰(め)は重(おも)り凝(こ)る
・地(くに)の球(たま)

・背(うをせ)の宗(むね)は
・日輪(ひのわ)なる 妹(うめ)の鄙元(みなもと)
・月(つき)となる

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現代語訳文の目的・留意点

・この現代語訳は、内容の理解を目的としています
・原文を現代語で理解できるようにするために、原文を現代語に訳して箇条書きで表記しています
・原文や用語の意味などについては「ほつまつたゑ 解読ガイド」をベースにしています
・原文に沿った翻訳を心がけていますが、他の訳文と異なる場合があります(現代語訳の一つと思ってください)
・文献独自の概念に関してはカタカナで表記し、その意味を()か用語解説にて説明しています
・()で囲んだ神名は、その神の別名とされるものです
・()で囲んだ文章は原文には無いものですが、内容を理解し易いように敢えて書き加えています
・人物名や固有名詞、重要な名詞については太字で表記しています
・類似する神名を区別するため、一部の神名を色分けして表記しています
・サブタイトルについては独自に名付けたものであり、原文には無いものです
・原文は訳文との比較の為に載せています(なお、原文には漢字はありません)
・予告なく内容を更新する場合があります